FLUTD用キャットフード

FLUTD用キャットフードには2種類あります。
FLUTD予防のためのフードと治療のための療法食です。
FLUTDは尿路結石や膀胱炎などの下部尿路に関する病気で、猫の年齢によって、原因も異なります。
成猫の場合は、カルシウムによるストルバイトが多く、老猫の場合は、マグネシウムによるシュウ酸カルシウム結晶が多く起こります。
カルシウムもマグネシウムも骨の形成に欠かせないミネラル成分ですが、摂取バランスの崩れや加齢による代謝機能の衰えにより起こります。

FLUTD予防のためのフードは、年齢が上がるごとにカルシウムやマグネシウムの含有量が低くなるように、年齢別構成がされています。
療法食はミネラルのバランスを取りながらカルシウムやマグネシウムの含有量を一般食よりも少し低く配合しています。
ミネラルのバランスを調整し、尿を弱酸性にすることで結石やストルバイトが形成されない状態を作っているのです。
このようなフードを使用する場合は、FLUTDに罹ったことのある猫の再発予防、または、治療として、医師の指示のもとに使用したほうがいいでしょう。
最近は、ネット通販やドラッグストアでも購入できますが、健康な状態で、これらのフードを与えると、尿が酸性またはアルカリ性に傾き、逆に結石やストルバイトを作ってします可能性もあります。

一般の総合栄養食のドライフードでも十分に予防は可能です。
食事の分割回数を多くし、水分を十分に与えることです。
1日1回しか与えていないのであれば、段階的に1日3~4回に増やすことです。
あまり水分を取らない子にはウェットフードを少し混ぜるなど、水分を取らせる工夫をすることです。
食事の回数を増やし、水分を多くとることで、ph値の急激な変動を抑えることができ、結石やストルバイトができる可能性は低くなります。
多頭飼いの方は、年齢別に食事を与えるということは難しいものです。
バランスの取れた総合栄養食を選び、分割回数を増やすだけであれば、対応は難しくはありません。