低アレルギーキャットフード

猫にもアレルギーがあり、ノミ取り首輪の薬品や素材、ノミの唾液などから起こる皮膚炎や食べ物による皮膚炎などがあります。
そこで分かりにくいのが食べ物による皮膚炎です。
根本的な原因を調べるためには消去法で一つ一つの要因を調べますので、時間もかかり、猫の負担にもなります。
ただ、多くの場合、食べ物に含まれるタンパク質が原因となっているため、アレルギー対策用のフードも、タンパク質を中心に作られています。

低アレルギーキャットフードの一つは、食物アレルギーの原因となりにくい低分子ペプチド源として、消化吸収にも優れた加水分解大豆タンパク質を使用したものがあります。
もう一つは、他の療法食でも使われることの多い、チキン&ライスやダック&ライスを使用したものがあります。
いずれも消化性が高く、アレルギー反応を起こしにくい良質のタンパク源です。
多くの場合は、これらのフードで収まるようです。
ライスが含まれていますが、炭水化物がアレルギーには関係していないと考えられているからです。
低アレルギーキャットフードは、アレルギーの原因となりやすい食材を除いて作られていますので、原因となる食材の絞り込みやその食材を食生活から遠ざけることにも有効です。
ただし、食生活を変えることで症状の改善を図るものですから、時間を要します。
4~6週間ほどかかることもありますので、様子を見ながら継続的に与える必要があります。
あまりにも早い段階でフードを変えると、改善しないばかりか、アレルギーの原因となる食材の目星も付けられません。
次に与えるフードの選択にも困ります。

2015年のドイツ・ルートヴィヒ・マクシミリアン大学によるアレルギー反応を起こしやすい食材についての調査があります。
それによると、牛肉18%、魚17%、鶏肉5%、乳製品4%、小麦4%、トウモロコシ4%、ラム肉(不明)の順となっています。
アレルギー反応の少ないといわれる鶏肉やラム肉もアレルギーの原因となる可能性もありますので、低アレルギーキャットフードでも、その効果をしっかり見極める必要があります。
切り替えるのなら、医師と相談して、フードを選択する必要があります。

アレルギー反応は、これまで食べてきたフードに対して起こることもあります。
同じ合成着色料や酸化防止剤、保存料、などを長期的に食べたことにより、肝臓や腎臓の機能弱り、免疫力が低下したことが原因かもしれません。
たまには、添加物の少ない良質なフードに変えることもアレルギー対策の一つにはなります。